サンシャイン水族館は沖縄県恩納村と協力し、サンゴの研究と保全活動を行っています。
恩納村ではすでにサンゴ保全活動を行っていたから、貴重な知識や経験を共有させてもらってるのよね。サンゴを研究するにはぴったりの場所なの。
そういえばサンシャイン水族館に沖縄のサンゴを展示してたっけ。
そうなんじゃ。サンシャイン水族館に来てくれる人たちに沖縄の海を知ってもらいつつ、貴重なサンゴのDNAを保管する役割を担っておるのじゃ。
沖縄県恩納村では、恩納村漁業協同組合が中心となり、1969年よりサンゴ保全活動を実施しています。サンゴ礁にはたくさんの生物が暮らしており、豊かな漁場としての役割も担っています。漁業協同組合の皆さんは、日々の暮らしの中でサンゴ礁と密接に関わっているからこそ、サンゴが絶滅の危機に直面しているという異変に気付き、いち早くオニヒトデの駆除やサンゴの養殖を始めることができました。
オニヒトデはサンゴを食べてしまうため、年に数回、一斉に駆除を行います。多いときでは年に34万匹ものオニヒトデを駆除したことがあるそうですが、近年の駆除数は減少傾向にあり着実に成果がみられています。
地道な努力でサンゴを守っているのね。恩納村のみなさんの活動には頭が下がるわ。
沖縄県の許可を受け、日本で初めてひび建て式のサンゴの養殖を始めました。大きく育てた母サンゴから殖やしたサンゴで、移植活動を行っています。
サンシャイン水族館では恩納村漁業協同組合の協力のもと、2006年よりサンゴプロジェクトを実施し、恩納村産サンゴの常設展示をはじめました。サンシャイン水族館で展示・飼育をするということは、来館されたお客様が実際にサンゴを見て、知ることで何かを感じていただくとともに、恩納村サンゴのDNAを保管する役割もあります。自然災害や環境悪化の影響で恩納村海域のサンゴに大きなダメージがあった時など、サンシャイン水族館で保管している恩納村産サンゴの移植により、DNAの維持が可能となります。また「サンゴ礁再生プロジェクト」で育成した稚サンゴの一部もDNAを保管する役割もかねて水族館で飼育を続けていきます。
サンゴ幼生育成水槽
恩納村水槽
いつの日か、生まれも育ちもサンシャイン水族館のサンゴが、恩納村の海で大きく育っていくことがあるかもしれんのう。
サンシャインシティでは、1人でも多くの方に沖縄のことを知っていただくため、沖縄県にスポットを当てたイベントを実施しています。イベントの1つとして年に1度、沖縄県PRイベント「沖縄めんそーれフェスタ」を開催しています。イベントを通して、沖縄やサンゴに興味を持っていただくことが、サンゴ礁の抱えている問題を解決する一歩だと私たちは考えています。今後も「サンゴプロジェクト」によるサンゴ礁の回復や再生を願うとともに、多くのお客様へ知っていただけるよう力を注いでいきます。
これからも、ともに手を取りサンゴ礁を守っていくのじゃ! それが海の環境改善にもつながるとワシは信じておる。
池袋から沖縄県恩納村へ…ずいぶん遠いところまで行って活動してるんだね。