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カエルは世界最強の生き物?美しい毒ガエルたちの秘密

大きな瞳がユーモラスで、不思議な愛らしさに満ちているカエル。目にする機会が多いことで、身近に感じている人も多いのではないでしょうか。
一方、中には生物最強ともいわれるほどの猛毒を持つカエルもいます。知られざるカエルの生態と、サンシャイン水族館で出会えるカエルについてご紹介します。

カエルってどんな生き物?

カエルは、無尾目(むびもく)に属する両生類。両生類は、進化の過程で魚類から派生して陸に上がり、四肢を備えたグループです。サンショウウオやイモリなど尾を持つものは「有尾目」(ゆうびもく)、カエルのように尾のないものは「無尾目」に分類されます。

カエルは、南極大陸を除いたすべての大陸に分布していて、世界中でこれまでに約7,000種が確認されています。日本では2020年現在、48種類のカエルの仲間(亜種)が確認され、見た目はもちろん、生態や鳴き声もさまざまです。

近寄ってじっくり観察したり、捕まえて水槽で飼ったりした経験がある人もいると思いますが、カエルはどれも多少なりとも毒を持っているので要注意。見かける頻度が高いヒキガエルやニホンアマガエルも、皮膚の表面から毒を分泌します。カエルをさわった手を洗わずに目をこすったり、口の中に毒が入ったりすると、炎症や幻覚作用が引き起こされます。

ただ、カエルの毒は、身の危険を感じたカエルが自分を守るための自衛手段です。もしもふれ合う機会があっても乱暴にさわらないようにしてあげてください。カエルをさわった手は、しっかり洗うようにしましょう。

カエルの一生と生態

カエルは、どのように一生を過ごすのでしょうか。理科や生物の授業で学んだ人も多いと思いますが、あらためて見てみましょう。
私たちに身近なカエルの例として、ニホンアマガエルの一生をご紹介します。

1. 卵

産卵のピークは5~6月頃。産卵時期には、オスが喉の奥の袋を膨らませて鳴き、メスを呼び寄せます。卵は、水田や湿地、河川敷、池などの水草に産みつけられ、一度の産卵数は5~30個ほど。数ヵ所で産卵を行うので、1匹のメスは1年で500個から1,000個の卵を産むともいわれています。

2. オタマジャクシになる

卵は数日~10日ほどで孵化して、オタマジャクシになります。その後、数日経つと後ろ足が生え、次に前足が生えて尾は吸収されて、次第にカエルらしい姿に変化していきます。皮膚の色も、少しずつ緑色に。
オタマジャクシのあいだは水中生活のためエラ呼吸をしていますが、変態して陸上へ上がって肺呼吸を始めます。二ホンアマガエルの場合、オタマジャクシとして暮らすのは約1~2ヵ月です。

3. カエルになる

成体になったカエルは、吸盤を使って草や木へ上がり、陸上での生活を始めます。皮膚の色は黄緑色になり、葉や土の色に擬態できるようになります。
カエルは変温動物なので、気温が8~10℃以下になると土の中や落ち葉の下にもぐって冬眠し、暖かい季節が来るのを待ちます。

水中や陸で暮らすカエルたち

カエルは、種類によって生活をする場所が異なります。大きく分けて、呼吸をするとき以外は水中で暮らす「水棲」のカエルと、ほとんど陸上だけで暮らす「地上棲」のカエルがいます。
それぞれどんなカエルがいるのか、いくつか見ていきましょう。

<水中で暮らす(水棲)カエルたち>

  • ピパピパ(和名:コモリガエル)
    ピパピパは、南米に生息するカエルです。前足の先端にある星型の感覚器にエサがふれると、口の中にかき込むようにしてエサを食べます。最大の特徴は子育ての方法で、メスが背中にあるくぼみでオタマジャクシを育てます。

  • マルメタピオカガエル
    グリグリとした丸い目とずんぐりむっくりした体が特徴のマルメタピオカガエル。南米のアルゼンチンやパラグアイに生息していて、追い詰められると大声を出して威嚇します。

<陸で暮らす(地上棲)カエルたち>

  • ベルツノガエル
    アルゼンチンに分布するベルツノガエルは夜行性。日中は身を潜め、獲物を待ち伏せして食べます。エサに対してとても貪欲なのが特徴で、時には自分より大きな生き物を食べようとすることも。

  • サビトマトガエル
    マダガスカル島に生息するサビトマトガエル。枯葉に身を隠すために体が保護色の赤色をしており、敵に見つかると、赤い体をトマトのように膨らませて威嚇します。

  • マダラヤドクガエル
    マダラヤドクガエルは、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビアに生息しています。毒があることを示す派手な体の模様が特徴で、黒地に緑色のまだら模様があるもののほか、いくつかのパターンがあります。

  • ジュウジメドクアマガエル
    南米の熱帯雨林地帯に生息するジュウジメドクアマガエルは、木の上を中心に生活するカエル。目に十字の模様があり、危険を感じるとネバネバした白色の毒を分泌して身を守ります。

体の色が派手な毒ガエル

ヤドクガエル達の体の色はとても派手な色をしています。これは、敵に「毒を持っているぞ!」と知らせるため。色鮮やかで美しく思わず見とれてしまいますが、カエルにとっては身を守るための武器なのです。
中でも、ひと際目立つカエルをご紹介しましょう。

熱帯雨林の宝石と称される美しい色彩のヤドクガエル

ヤドクガエルの仲間は、赤道をまたぐ中南米の熱帯雨林に生息しています。その美しい体の模様と色彩は、「熱帯雨林の宝石」と称されるほど。
サンシャイン水族館では、先にご紹介したマダラヤドクガエルのほか、パステルブルーに黒や薄い紫のまだら模様を持つアイゾメヤドクガエル(コバルトタイプ)、黒地に明るい黄色かオレンジの帯が背中に3ヵ所入っているキオビヤドクガエルに会うことができます。

  • 展示していない場合があります。

地球上で最強の猛毒を持つといわれるモウドクフキヤガエル

コロンビアの太平洋側に分布するモウドクフキヤガエルは、地球上の生物で最強といわれるほどの猛毒を持っています。サンシャイン水族館の水槽の中でもあまり隠れずに目立つ場所にいるので、鮮やかな黄色の姿を探してみてください。
ちなみに、モウドクフキヤガエルの毒の強さは、自然界のエサと関係しているといわれていて、サンシャイン水族館でエサとして与えているショウジョウバエとコオロギでは猛毒にならないと考えられています。

  • 現在、展示はしておりません。

カエルの意外な食事方法

カエルの食事の仕方や主なエサは、水の中に棲んでいるか、地上で暮らしているかによって異なります。

水棲のカエルの場合

水棲のカエルには長い舌がなく、「無舌亜目(むぜつあもく)」に分類される種類もいます。そのため、舌ではなく前足を使ってエサをかき込むようにして口へ運びます。主なエサは、昆虫、ミミズ、ザリガニなどです。

地上で暮らすカエルの場合

地上で暮らすカエルは、大型で夜行性の場合がほとんど。素早い動きが苦手なので、長い舌で獲物を上手に巻き取って食べています。主なエサは、ショウジョウバエ、コオロギなどです。

サンシャイン水族館でカエルたちを観覧できる、癒しのポイント

サンシャイン水族館でカエルたちに会えるのは、本館2階の「水辺の旅」エリア。
エラ呼吸から肺呼吸へ、ヒレから四肢へと生態や形態を変えてきた両生類ですが、完全に水から離れることはできず、水辺に暮らしています。水辺の旅エリアでは、カエルはもちろん、トカゲやカメの仲間など、たくさんの水辺に棲む生き物が、飼育スタッフが工夫を凝らした水槽でいきいきと過ごす様子を見ることができます。
世界中の河川・湖・海岸を巡るような体験ができる空間で、知っているようで知らないカエルの生態をじっくり観察してみてください。

もっとカエルを知って楽しむ!サンシャイン水族館の人気イベント

例年、梅雨時のサンシャイン水族館の名物企画となっているのが、カエルにフィーチャーしたイベント「ケロレンジャー」です。
2019年に開催した「ケロレンジャー煌 -きらめき-」では、期間中、それぞれ異なる特殊能力を持ったカエルのケロレッド(サビトマトガエル)、ケロブルー(アイゾメヤドクガエル)、ケログリーン(クツワアメガエル)、ケロイエロー(アイゾメヤドクガエル)、ケロアーミー(ベトナムコケガエル)が、水族館を守るケロレンジャーとして登場して、楽しみながらカエルの生態を学ぶことができる展示をしています。

  • ケロレンジャーの生き物は、開催年によって異なります。

【過去に開催したイベント】

イベント名:サンシャイン水族館 ケロレンジャー煌 -きらめき-
開催期間:2019年6月6日(木)~7月7日(日)
特設ページ:サンシャイン水族館 ケロレンジャー煌 -きらめき-別ウィンドウで開きます

飼育スタッフから一言

サンシャイン水族館では、さまざまな特徴を持つカエルたちを展示しています。特に人気なのは、ずっしりとした丸い体に一点を見つめるつぶらな瞳が印象的なベルツノガエルと、きれいなものにはトゲがある?自然界では猛毒を持つことで知られるカラフルなヤドクガエルです。

サンシャイン水族館の展示は小型水槽が多いため、美しいカエルたちを間近でじっくりと観察することができます。同じ種類のカエルでも顔つきや模様が違っていて、飼育スタッフは1匹1匹を見分けて日々飼育観察を行っています。
体の模様から、形、瞳まで細かいところも観察してみてください。あなただけの新たな発見があるかもしれません。