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丸い体にくりっとした目のアザラシはキュートな魅力でいっぱい!

皮下脂肪たっぷりのまんまるの体でスピーディーに泳ぐ姿、くりっとした目、寝ているときの笑ったような顔…。どこから見てもキュートな魅力でいっぱいのアザラシは、サンシャイン水族館でも人気者です。

アザラシってどんな生き物?

アザラシはネコ目アザラシ科の動物。アシカやオットセイによく間違われることがありますが、見分けるコツは、陸上と水中でどうやって移動しているかをチェックすること。陸上で前肢を使って比較的スピーディーに動き、前肢を羽ばたかせるように使って泳ぐアシカやオットセイに対し、アザラシは陸上では這うようにして動き、水中では後肢を左右に振って泳ぎます。

アザラシの仲間は50kgから5,000kgまで19種類

アザラシといっても120cm、50kg程度のワモンアザラシから、大きいものでは600cm、5,000kgにもなるミナミゾウアザラシまで、その大きさはさまざま。アザラシ科に属しているのは、全部で19種類です。

そのうち、サンシャイン水族館で飼育しているのはバイカルアザラシ。最も大きなオスでも体長約180cm、体重150kgほどで、アザラシの仲間の中ではやや小型。メスはオスより小さめです。 アザラシのほとんどが海で暮らすのに対し、バイカルアザラシはロシアのバイカル湖に生息しており、一生を淡水で過ごす唯一のアザラシです。バイカルアザラシがどこから来たのか、なぜバイカル湖で暮らすようになったのかについてはいくつかの説がありますが、まだよくわかっていません。

アザラシの生態と特徴

アザラシは、一生のほとんどを水中で過ごすため、その生態にはまだ明らかになっていない部分がたくさんあります。現時点でわかっている生態と特徴について見ていきましょう。

水中が得意、陸上は苦手

アザラシといえば、陸上でゴロゴロと転がっている姿が印象的です。実際、アザラシは陸上での移動が苦手で、這うようにしか移動することができません。一方、水の中の移動は得意で、かなりのスピードで泳ぎます。
潜水にも長けていて、1,700mほどの深さまで、120分もの長時間にわたって潜ることができるアザラシもいます。ちなみにサンシャイン水族館にいるバイカルアザラシは、20分ほど潜ることができます。

どんな物でも食べる

アザラシは、主にニシンやカレイなどの魚類を食べていますが、どんな物でも食べる広食性。イカやエビを食べることもあります。特に、体長4mほどにまで成長することもあるヒョウアザラシは、別のアザラシやペンギンなどを捕食することも…。
サンシャイン水族館のバイカルアザラシには、サバ、イワシ、シシャモなどを与えています。

ひげに神経が通っている!?

アザラシのひげは「感覚毛」と呼ばれ、その毛根周辺にはたくさんの神経が集中しています。暗い海底では、エサとなる獲物をひげで感知。ひげの動きにも注目です。

アザラシは好奇心旺盛

アザラシは好奇心旺盛で、水族館では水槽の中からじっとこちらを見つめていることがあります。
特に、サンシャイン水族館には人間の子供が大好きなバイカルアザラシがいて、人がくると自分から近寄ってくるほど。その姿はとても愛くるしく、いつも水族館の人気者です。

国内のアザラシ事情

アザラシは、南極や北極のほか、地中海、アフリカ北西部の沿岸、そして日本近海にも生息しています。
北海道沿岸海域に生息するゴマフアザラシ、ゼニガタアザラシ、アゴヒゲアザラシなどはその代表例で、時々何らかの理由で海岸に流れ着いたり、市街地近くの河川に現れたりして話題になることがあります。

2019年3月にサンシャイン水族館で誕生したバイカルアザラシの赤ちゃん

2019年3月には、国内で2例目、サンシャイン水族館では初めてとなる、バイカルアザラシのオスの赤ちゃんが誕生しました。生後3~4週間のうちに白色の産毛から銀灰色の毛に変わり、次第に成獣と同じ黒っぽい体毛へと生え変わりました。物怖じしない性格な上、好奇心旺盛で人に興味を示すので、水槽の近くでのぞいていると近づいてきてくれるかもしれません。※2024年3月19日(火)をもってバイカルアザラシの「メロ」は仙台うみの杜水族館へ移動しました。

実際の環境を彷彿とさせる「湖にすむアザラシ」水槽

サンシャイン水族館のアザラシを展示している「湖にすむアザラシ」水槽は、バイカルアザラシたちの生息地である、一面が厚い氷で覆われる真冬のバイカル湖をイメージ。水槽には擬氷を浮かべています。
野生のバイカルアザラシは、真冬はバイカル湖の氷の下で暮らしています。湖面が氷で覆われると前肢の爪で氷を引っかいて穴を開け、直径10cmほどの通気口や、直径40~50cmほどの出入り口を作ります。気温が氷点下になる湖上よりも、水中のほうが実は暖かいのです。氷の下は、バイカルアザラシたちにとってのオアシスなのでしょう。
擬氷の下を悠々と泳ぐアザラシたちの姿を見て、遠くバイカル湖で暮らす仲間たちの様子を想像してみてください。

見ている人を笑顔にしてくれるアザラシ

好奇心旺盛で人にも興味津々、水中を泳ぐアザラシの姿は愛嬌たっぷり。
アザラシは、見ている人を自然と笑顔にしてくれます。のんびりと水中を泳いだり、ときには仲間にちょっかいを出してみたりと、バイカルアザラシの暮らしにぜひ注目してみてください。

飼育スタッフから一言

サンシャイン水族館では、2頭のバイカルアザラシが暮らしています。1998年4月にサンシャイン水族館へやって来たオスのレオとメスのラムです。レオは鼻周りにしわが寄っており、それは成長したオスの証です。
おっとりとした性格で、普段は水槽内をゆったりと泳いでします。ラムはやや神経質な性格ではありますが、お客様の様子に興味津々。ガラス面越しにじーっとお客様を観察してくることがありますよ。オープン直後や閉館間際がねらいめかも!?

皮下脂肪たっぷりの丸い体に大きな目がチャームポイントのバイカルアザラシたちに会いにきてください!